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2018/02/14

育児における父の生存戦略について

著者は現在、二児の父として遊びに食事に睡眠にと忙しい日々を過ごしている。
長男はもうすぐ三歳半で、次男は一歳半となり、育児を始めてから三年経った区切りとして、これまでの家庭内育児マーケットにおける生存戦略についてまとめておきたい。

前提条件として、ここでは異性婚かつ実子であるケースを取り上げている。取り上げているも何もそのケースしか知らないのだけれど。ただ、育児環境が違うケースにおいても、何かしらの参考になれば幸いである。
また、育児をレッドオーシャンとみなして、撤退する戦略については採用しない。その戦略は長期的にみて、夫婦生活において不利に働くリスクが高くなるためである。(育児期間は、長い夫婦生活における一ピリオドでしかないことを忘れないようにしよう。)

まずはゴールの設定から。
育児の目的を何に置くかは難しいけれど、「子供のニーズを満たす」をゴールにしよう。「子供のニーズ」とは何ぞやについては、子供に直接聞くのが良さそうだけれど、最初のうちは「うー」とか「あー」しか言ってくれないので、それもこちらで想像して決めることとする。
「マズローの欲求段階説」を基に考えると、おそらくまだ「生理的欲求」から「安全の欲求」あたりをウロウロしていると思われる。なので、前述のゴールを言い換えると、「子供の要求に応えること」となる。
子供の要求に応えることができる父親になるためには、どうすれば良いだろうか。

育児における父親の立場を確認しておこう。

育児において、父親は「持たざる者」としての戦いを余儀なくされる。なぜならば、育児におけるキラーコンテンツである「授乳」という手段は、業界のリーダーである母親に独占されているからである。
そこで、父親が存在感を発揮するためには、なるべく完全母乳ではなく、ミルクとの混合にするのが望ましい。これには母親の同意と、子供の好みとの合致が必要になるけれども、もし実現できれば乳児の食欲を満たす手段を、父親も手にすることができる。

しかしながら、母親の母乳と父親のミルクを並列に並べた場合、後者が敗北することは必死である。ついでに言うならば、同じミルクでも母親が作ったもの(渡したもの)でないと嫌がられることもあるだろう。一般的に、母親のほうが子供との接触時間が長くなるので、子供の愛着も強くなるからである。

母親と同じ土俵で戦うことは賢明とは言えない。では、どうするか。

先程、母親は子供との接触時間が長くなると述べたけれど、これは子供との絆を強めることができるという大きなメリットがある。一方でその代償は、何と言っても体力の消費である。(乳児は三時間おきに授乳が必要と言われる)

そこで、父親が狙うべきは母親の体力が尽きる、夜である。

深夜の夜泣きタイム、ここで母親が寝ている隙に顧客(子供)を奪い取り、好きなだけ抱っこしよう。あやしてみよう。泣きやまないならミルクもあげよう。
そっとロンパースのスナップボタンを外してオムツをのぞいてみよう。そこにはきっと、まるで父親が子供を独占できるブルーオーシャンを象徴するように、青いラインが入っている。オムツを替えてあげよう。

父親が狙うべきは、夜泣きの対応。
これが育児における父親の生存戦略というものが、現時点での私の結論である。

なお、本稿において母親を育児市場におけるライバルとして位置付けたけれども、一番の戦略は母親と協力して育児に当たることであることは言うまでもない。

先ほどの夜泣きの対応が、結果的にそれを実現することができると信じている。