入口で金属探知機&X線での身体検査を受けてから入館。カメラは持ち込み可能だが、館内撮影不可とのこと。
入館後はとりあえず放置されるので注意が必要だ。
入ってすぐに受付らしきカウンターがあるが、そこは受付ではなく、「守衛ボックス」。
そこには制服を来たおっさんが一人いるが、何も受け付ける気はなく、ただ前を見据えている。
性能はカーネルサンダースと同程度と見て良いだろう。
よって傍聴はスケジューリングから何から、全てセルフサービスとなる。
サンダースがいるカウンターの周りには、傍聴可能な裁判所のスケジュール表があり、「高裁/地裁/簡易」が各々「刑事/民事」に分けてバインダーに閉じて置いてある。
これを見て開廷の時間、場所そして内容を確認し、後は大体10~15分ぐらい前に直接法廷に行けばよい。
また、入口近くに傍聴人向けのパンフレット(PDF)があるので、それをもらっておこう。
その冊子に注意事項の他、用語解説、法廷での検察官・弁護人・裁判官・被告などの位置関係なんかが書いてある。この情報無しで人相から役割を判断すると、被告と検察官は間違えやすいので注意が必要だ。
僕が裁判所に到着したのは正午ごろであったが、盆休みのない裁判所にも昼休みはあるらしく、裁判はやっていなかった。
人が裁かれるのは、朝は9時ぐらいから、昼は13時半ぐらいからになっているので、この時間を目安に行くと良いだろう。
因みに裁判所の地下には、食堂やコンビニもあるので昼食の心配をする必要はない。
この日傍聴した裁判は3つ。
1.高裁刑事【判決】
2.高裁刑事【第一回】
3.簡易刑事【第一回】
詳細は割愛するが、そこで繰り広げられる人間模様は実に濃密だ。
つまらない大学の講義みたいに淡々と進行する裁判官。
やたら軽いトーンの裁判官。
ヤクザみたいなグラサンで入廷する検察官。
広く生徒に嫌われている生活指導の先生のようなネチネチしたサディストっぷりを発揮する検察官。
国にいる妻からの手紙を上申書として提出する外国籍の被告。
刑期明けにも関わらず、ビールを引っ掛けて気持ちよくなってしまい、ドンキで暖房器具とAVを盗んだという被告。
被告が駄目過ぎて思わず弁護せず説教してしまうおじいちゃん弁護人。
滑舌が悪すぎて何を言っているのかさっぱり分からない弁護人。
サイバイマン……ではなく裁判員制度も始まりますんで、予習がてら行くのも良いかと。
※傍聴するなら高裁より簡易・地裁をおすすめします。いきなり高裁を傍聴するのはドラマを途中から見るようなもので、事件の概要が掴みにくいです。
あと、判決公判は5分で終わります。